あたしを見て鼻で笑うように、そう言った。 …プレゼント…ケーキ…… 思い当たる節がある。 この人。 言われてみれば、雄哉くんの誕生日のとき、ケーキを持ってたあたしと肩がぶつかった人だ。 それで、ケーキがくずれちゃって……。 じゃぁ…あれは、わざとだったってこと…? 「誰に頼まれた?」 口を閉ざすその男。 「誰だよっ?」 雄哉くんの口調が荒々しくなる。 その男は、溜め息をついてから、あたし達を見た。 「モリグチリナ―――」