―――1時間後。



「うんっ。これでおっけ!」



カレーの入ったタッパーを冷蔵庫に入れた。


なに作るか迷ったけど、カレーならそれなりに日持ちするから。



ついでに部屋に掃除機かけて、洗濯物も干して。



学校には、もう遅刻する予定だし。





あたしは雄哉くんに、カレー食べてねってことと、泊めてくれてありがとうのメールを送ってから、雄哉くん家をあとにした。





『持ってて』と言われた合い鍵で、鍵をかけて。








そのときあたしは、誰かの視線に気づくことはなかった――。