「…男通しの争いほど
醜いものは無いなぁ」


「え?」


声のした方を振り返ると
またまた背が高い男性がいた。

栗色の軽いウェーブがかかった髪
そこから覗くのは
髪と同じ色は少し垂れた兎耳
王子のような甘いマスク
白兎くんと少し似ている顔立ち
ハット先生のような
黒いタキシードを着てる。


「どうもご機嫌麗しゅう
初めまして、愛しいアリス。
俺は三月兎(みつと)
この学園にいる教師の1人さ
こんな醜い男たちは
放っておいて、俺と一緒に
逃げちゃったりする?」


突然現れた三月兎先生に
まるでダンスのステップを
踏むように手を取られ
肩を掴まれ、腰を引かれ
私は抱き締められる。




「…………ひゃ//」


くいっと顎を上げられる。


「可愛い声で鳴くんだな」


耳元で囁かれ
恥ずかしさに
思考が停止していると




「「「「あ゛ぁぁーーー!!」」」」


言い争いをしていた4人が
三月兎先生に気付いた。