「……………有栖!」


「…あら、お姉ちゃん」


「あら、じゃないわよ。
またココにいたの?」


「うん、今日は天気が良いから」


「あ…そういえば、貴方の
通う学校が決まったわよ」


「え!!…わ、私"こっち"の国の
言葉話せないのに?!」


「特別な学校を見つけたの!
そこの生徒はみんな日本語を
話せるらしいから大丈夫よ!」


「……でも私、人見知りするし」


「"こっち"の言葉が
分からないからでしょ?
人に会ってもすぐに
黙り込んじゃうし…
そんなんじゃ、言葉も
覚えられないし
友達も出来ないわ!
"こっち"の国に来てから
有栖はずっと家から外に
出てないじゃない。」


「そ、そうだけど……」


確かに、私は外に出るのが
怖くて…ほとんど家から
出ない生活をしている。


「まだ貴方は学校に
通わないといけない
年齢なんだから…ね?
明日から新学期が
始まるらしいから
行ってらっしゃい?」


「……うん、分かったわ」


せっかくお姉ちゃんが
探してきてくれた学校

私も"こっち"での
お友達も欲しい。


そう決心した私は
その"特別"な学校に
通うことになりました。