空色のアリス






「はじめまして、アリス」


にっこり微笑む彼女の笑顔は
女王の風格を感じさせる。


「は、はじめまして!」


「この学園は
気に入ったかしら?」


「はい、とても綺麗な
建物で驚きました!」


「それは良かったわ
私がこだわって作ったのよ
ここまで迷わずに来れた?
複雑な道だったでしょ?」


「あ、白兎くんに途中で会って
ここまで案内してもらいました」


「あぁ、白兎ね。
あの子はいつも遅刻してるのよ」


「ふふ…そうらしいですね
とてもフレンドリーな子で
一番最初に会えたのが
彼で良かったです」


「そう、良かったわ
これからこの学園の説明を
したいんだけど…そうね
あっちのソファーに
座っててくれる?
紅茶を淹れてくるわ」


優雅に立ち上がり
奥の部屋に消えた
学園長を確認して

私は指示どおりに
ソファーに座った。