私の不安そうな
表情に気付いた白兎くんが
「大丈夫。学園長は
怖い人じゃないよ!
ちょっと変わった人だけどね☆」
と言って、にっこり笑ってくれた
私、顔に出やすいのかな?
でも、白兎くんの言葉に
ちゃんと安心できた。
「…ありがとう!」
「うん、行っておいで?
僕は教室で待ってるね!」
「へ?」
教室で待ってる、って
どういうことだろう…?
聞きたかったけど
白兎くんは微笑んだまま
廊下の奥に歩いて行ってしまった
1人ぽつんと扉の前に立つ。
…怖い、けどここまで来たなら
前に進まなきゃ。
私は重たい扉に手を伸ばした。

