空色のアリス



正面入口から入って
また、白兎くんに
手を引かれながら
迷路のような校内を歩く。


「中もすごく広いんだね…!」


1人で歩いていたら
迷ってしまいそうな広さだ。


「そうだね。僕たちは
もぅ馴れているけど
アリスは迷ってしまうかも」


悪戯っ子のような
笑顔で笑うと
白兎くんは手を握る手に
力を込めた。



「…さぁ、着いたよアリス」


頑丈そうな樹の扉。
そこにも豪華な装飾が
施されている。


この学園の学園長。

怖い人じゃないよね…?


私は頭の中に
1人の女王様が
浮かんでいた。


物語の中に出てくる
一番恐ろしくて
一番悲しい女王様。