君の声、僕の歌姫

2人の強さにラウトは彼らが全て倒してしまうんじゃないかと言う、期待をしました。

しかし2人は次々と木の魔物を倒していきますが、それと同じように魔物も続々と現れます。

これでは幾ら倒した所でキリがありません。

最初は余裕の表情であったキルシュとハルトですが、

徐々にその表情に疲れが見え始めていました。


「ったくどれだけ倒せないいって言うの……!」
「同感……」


ラウトは動こうにも動く事が出来ません。

あまりの魔物の多さに恐怖を感じてしまったのでした。


『足がすくんだのか。バカ者』


そんなラウトの頭上に、再びフェネルの声が降り注ぎました。