君の声、僕の歌姫

「お前は今魔法を使ったんだよ」


分かっていなさそうなラウトにフェネルは一言言いました。

それでも理解が出来ていない様子のラウト。

呆れたフェネルはラウトに1から全てを教え始めました。

自分の魔力をラウトに分けたという事。

それによってラウトの意思によって炎だけでなく、他の物も出せるという事。

何の魔法が使いやすいかは自分で見極めろと言う事。

意志が強ければ強いほど魔力も上がるという事。


「あー、なるほど。でも俺……魔法とか頭使いそうなものよりも、
身体を思い切り何も考えずに動かす方が好きだな」
「…………言うと思った。…………ほら」