君の声、僕の歌姫

“寂しかったんじゃないの?”と言えば、きっとフェネルはきっと攻撃をしてくる。

そう思ったラウトは笑いと言いたさを堪えて、答えます。


「別にそれくらいならやってやるよ。だけど、一応確認も込めて教えてくれ」
「何だ?」
「飽きられたら俺はどうなる? 本当にお前悪魔?」


フェネルは答えました。飽きたら儀式の生贄にするという事。

自分はイフェルとの1000年前の大喧嘩以来、何故か悪魔扱いされるようになった事を。


「ったく、悪魔なのはあっちだというのに人間め……」


フェネルは溜息を1つ吐きながら言いました。

ラウトはその言葉を聞いて半分恐怖、半分安心の気持ちに満たされました。