君の声、僕の歌姫

「そうよ! それでこそラウトじゃない!」


イフェルの背後から、聞き慣れた声が響きました。

そこにはキルシュと、キルシュに抱えられたハルトとフェアギスがいました。


「ったく……2人を抱えて此処まで階段を飛び上って来るの大変だったんだから」


不満を漏らすキルシュでしたが、声色だけではまだ余裕そうな感じでした。

2人を降ろした所で3人は数歩、イフェルに歩み寄りました。


「さあ、観念しなさい!」


兎のお面を被ったキルシュ、何故かお面を被ろうとしないハルト、

鞭を構えたフェアギスは正に戦闘態勢に入っていました。