君の声、僕の歌姫

訳の分からないままローゼはそれを受け取ると、

スティーは再び字を書きました。そこにはこう書かれていました。


『もし私がいなくなっていたら、これをラウトに渡してあげて? 私はずっと傍にいるよって』


ローゼの頬に一筋の涙がスッと流れました。


「そんな事しないからね……ラウトは必ず戻るんだから! まだ明日まで時間はあるからね」


スティーを抱きしめたローゼは自分が何も出来ないと言う事に、怒りを覚えました。

それと同時に1秒でも早くラウトが帰還する事を、

恐らくはスティー以上に祈りました。永く、永く。