君の声、僕の歌姫

「ラウトは戻るわ、それは同じ気持ち。でも、でもね……」


ローゼの声は震えていました。この事実を弟であるラウトは知っています。

が、ローゼはその事を知りませんでした。

ただ危険が迫っている事しかラウトには伝わっていないと思ったのです。


「もし貴女が罰を受けている間に、ラウトが帰って来たら……1番辛い思いをするのはあの子なのよ……!?」


スティーはその言葉を聞き何を思ったのか、

近くにあったナイフで腰まであろう長い髪を切りだしました。

彼女の髪は肩に付くか付かないか位の長さまで短くなりました。


「スティーちゃん、一体何を……っ!」


スティーは切った髪を一束拾い、ローゼに渡しました。