君の声、僕の歌姫

辿り着いた集落は家が20軒ほどしかない、ラルド等に比べれば寂れた場所でした。

フェアギスは此処を何度も訪れた事があるらしく、

宿屋の主人とはヴィンデの頃からの親友だそうです。

フェアギスに抱えられて情けないなと思いつつも、

先程戻してしまった所為からなのか宿に辿り着いた瞬間、

ラウトは糸が切れたかのように眠りに落ちてしまいました。

今度こそイフェルとの決戦を控えていると言うのに、緊張とは全くの無縁でした。

翌朝、残り23日になったこの日。4人は軽く準備運動をし、イフェルの所へと向かいました。

歩いてすぐにその場所には辿り着くので、今度は魔物を使わずに移動となりました。

その事にラウトとキルシュは大きな安心感を得ました。