君の声、僕の歌姫

「予想外に皆疲れちゃった感じ? じゃあ、今日は出発は中止に……」
「しない! 今すぐ準備して行くぞ!」


フェアギスの家へ戻った一同は、やや疲労の表情でした。

出発の予定を1日ずらす事をフェアギスは提案しましたが、

それをラウトが頑なに拒否しました。キルシュもハルトもラウトに便乗しました。


「本当に、そこまで大切な人なのねえ……」


益々闘志を燃やすラウトにフェアギスは感心してしまいました。

4人は食糧や薬の調達をし簡単な食事も摂った所で、

いよいよイフェルの待つ古城へと出発しました。

ラウトは胸を高鳴らせるばかりでした。