「ほほう……漸く此処まで辿り着いたか」


外は晴れていると言うのに、その部屋だけは真っ暗闇でした。

そこに唯一明かりを灯すのは鏡のような大きくて真四角の板。

怪しげな声だけが響き渡ります。


「仕方あるまい……直接勝負と行こうではないか」


焦るような声色でもなく、赤い目の魔法使いは楽しそうに言います。



「…………我が、息子よ」