君の声、僕の歌姫

3人が寝静まった頃です。先程まで眠っていたと言う事もあってか、

ラウトはなかなか眠りにつけませんでした。なのでラウトは再び外へと出て行きました。

外の空気は先程出た時のものよりも幾分か澄んでいました。


「いよいよ……か」
『悠長にしてはいられないけどな』
「ああ、1日でも早くスティーの笑顔を……」
『違う。そう言う意味で言っているのではない!』


イフェルの元へと向かう決意を新たにするラウトでしたが、

フェネルはそんな生き生きとするラウトに“それ”を打ち明ける決心をしました。

何時もとは少し違う声色のフェネルに、ラウトは違和感を感じました。