君の声、僕の歌姫

その言葉の中にはフェネルも耳を疑う事もありましたが、納得する事の方が多い物でした。

「それにしてもやっぱり凄いわねえ? 兄弟の勘って奴?」
「ネゲルが最近変な者を助けたとは聞いた。それが魔物使いだと言う事もな。
それにお前からはネゲルの気配を感じた」


フェアギスはたった一言だけ“そう”と呟きました。

そして話は気を失っているラウトの事になりました。


「フェネル、貴方この子殺そうとしていたわね?」
「そういう約束だからな。果たして貰うつもりだ」


するとフェネルを纏うオーラが一気に殺気だった物へと変わりました。

フェアギスはそんなフェネルに、こんな事を言いました。