君の声、僕の歌姫

丁度ほぼ時同じ頃。ローゼは赤く光るペンダントに胸騒ぎを覚えました。

まさかラウトが死んでしまうんじゃないかと、そんな嫌な予感ばかりがよぎりました。


(スティーちゃんには絶対に言っちゃ駄目! 何が何でも)


死んでしまったとまだ決まった訳ではありません。

それに信じると言ったのはローゼ本人です。簡単に諦めてはいけません。

少しは平常心が戻ったのか、ローゼは家全体に響き渡るように叫びました。


「ラウトーっ! あんたそれでも男なの!? 約束果たしなさいよね?」


その声がラウトに届いたのかどうかは定かではありません。

が、ずっと真っ赤に光っていたペンダントは元の透き通った色に戻りました。


ローゼにほんの一瞬だけ、笑顔が戻りました。