君の声、僕の歌姫

相当の力を使っても、倒せないならばもう駄目だとラウトは感じました。

ゴーレム2体を凍りつかせるだけでも精一杯だったのです。

逃げようにも逃げる気力もありません。

ゴーレムはラウト目掛けて手を振りかざしました。

それを真上で見たラウトは心の中でスティーに謝りました。

“取り戻せなくてごめん”と。それと同時にフェネルはラウトを脅しました。


『ワタシに殺されたいのか!? このバカ者!』


今のラウトにはフェネルの言葉も届いていませんでした。

覚悟を決めて、ラウトは目を閉じました。これで自分の人生もお終いだと。



激しい轟音と共に、ラウトの思考は途切れました。