君の声、僕の歌姫

「ていうか、この男名前なんて言うの?」


バカップルぶりを発揮する2人を放っておいて、

ラウトはマスターに肝心の名前を聞く事にしました。

マスターは言っていなかった事を思い出したかのように、答えました。


「ヴィンデと言うよ。あの写真では30位見に得ると思うけど、実際は20半ばだったんじゃないかな」


聞いてもいなかった年齢を聞き、ラウトは写真を何度も見ました。


(こいつが20半ば!? 外の世界ってやっぱり凄いな……)


ラウトは改めて外の世界の恐ろしさを知りました。

2人だけの世界から漸く戻ってきた2人も名前と年齢を聞き、

特にキルシュの方はラウト同様に驚きました。