君の声、僕の歌姫

「幾らかかっても構わない。既に死んでいた場合や同胞が見つけた場合でも、
一応は報奨金を払わせて貰うよ。確認も込めて、月に1度は此処に来てくれないか?」


そして最後に男が出没するのではないかと言う場所を教えられ、

3人はその場所に耳を疑いました。ラウトはフェネルから渡された道のりの紙を見、

それから軽くガッツポーズをします。そう。それはイフェルの居所に近い場所でした。


「此処での目撃情報が多くてね。この近辺にいる可能性は高い」


キルシュとラウトは改めて闘志を燃やすのでした。


「まさかイフェルまでの道のりが狭まるなんて、ね」
「これでスティーの笑顔が取り戻せる……待ってろよ!」
「はぁ……」


何故か唯一、つまらなそうにしていたのはハルトでした。