恋人は専属執事様Ⅰ

「昨日の朝まで険悪なムードだった鷹護さんと河野さんが、その日の夕方には仲直りしていた原因はお嬢様ですよね?」

恒例になった私のお昼休みのお散歩にお供してくれていた宝井さんが突然そう言った。
また唐突に…と驚いて見上げると、今朝からずっと崩さなかったお上品な笑顔が偶に見せる意地悪な笑顔に変わる。
「その顔は思い当たる節があるって顔だな…話してくれるよな?」
口角を片側だけ上げて笑う宝井さんに、私は首を振って拒否の意思表示をした。
「体に訊くから構わないけどね…」
そう言って宝井さんは急に校舎の壁に私の体を押し付けて
「中庭は鷹護さんが毎日昼休みに寮との行き来で通るけど、真面目な彼は同じ道しか通らないとか。帰りはこっちじゃなくてあっちを通るから、誰にも邪魔されずにこないだの続きが出来るんだよね…」
と言って、私のブレザーのボタンを外してブラウスの上から私の胸の膨らみを掌でやんわりと包み込んだ。
「ちょっ…」
突然すぎて言葉が続かない私の反応を楽しむように、ゆっくりと指に力を加えながら
「意外と着痩せして見えるんだな…」
と私の耳元で囁くように言うと、そのまま私の耳に舌を這わせるようにゆっくりと舐め始めた。
「ぁ…ゃんっ…んんっ!」
勝手に漏れる甘い声が恥ずかしくて、私は唇を噛んだ。
「もっと聞かせろよ…」
宝井さんの声がさっきよりも甘く掠れて聞こえたかと思った瞬間、宝井さんの指に背中を撫で上げられて
「っあ…」
と声が漏れた。
「もっと啼け、遠慮するなよ」
言葉と裏腹に甘く掠れた声で囁く宝井さんに、指先一つで操られ、私は甘い声を漏らし続けた。
「も…ゃだ…」
浅く胸で呼吸する私の精一杯の訴えも、首筋を這う宝井さんの舌には逆らえず
「んぁ…っは…ん…」
私の意思に関係なく勝手に甘い声が漏れてしまう。
「嫌だなんて直ぐに判る嘘を吐くからだ。体はこんなに正直なのにね…」
いつの間にかブラウスのボタンは外され、キャミソールの下…私の肌を宝井さんの掌が這い回る。
「やめ…っあ!」
身を捩って逃げようとした私の胸の谷間に宝井さんが顔を埋め、チクリと痛みを感じた場所に赤い印が残る。
「もう俺以外の奴に見せられない」
胸元から私を見上げる宝井さんの口角が片側だけ上がる。