「っや…」
咄嗟に身を竦める私の耳元へ唇を寄せ
「いい声…もっと啼かせたくなる」
と熱を孕んだ吐息と共にしっとり響く宝井さんの甘い声に、私の体は益々強張る。
つつ…と宝井さんの指先が私の足の付け根を滑る。
「んあ…っ」
ゾクリと湧き上がる感覚に思わず声が出る。
膝がガクガクと笑い、宝井さんにしがみつかないと立つこともままならない。
恐い…けどそれだけじゃない何とも言えない感覚に戸惑う私は、涙目で宝井さんに訴える視線を向けた。
私の視線に宝井さんが一瞬だけ顔を歪め
「っ…それって計算?狙ってないならかなりタチ悪いんだけど」
と言って、私の体を解放してくれた。
計算?狙う?何を?私が?
宝井さんの言葉が頭の中でグルグルと回る。
そんな私の顔を覗き込んだ宝井さんが
「かなりタチが悪いな…」
と呆れた声で言うと、私の唇をペロリと舐めた。唇…舐められた?
「…っな!?」
飛び上がって驚く私を嗤い、宝井さんが片手で懐中時計を取り出し開くと時間を確認して
「お嬢様、そろそろお教室に戻りましょう」
と、何事もなかったように私を教室へと促した。
その後は本当に何もなかったかのように…寧ろ今までよりも丁寧で配慮の行き届いたものだった。
流石は第二の氷雪の君候補。
流石は藤臣さんに完璧に仕えると断言するだけのことはある。
午前中まで感じてた裏がありそうな感じもなくなって、心地良いと感じるくらいだった。
お迎えに来てくれた藤臣さんにあっさりと私をバトンタッチした宝井さん。
完璧な挨拶を済ませると恭しくお辞儀をして、廊下へと消えて行った。
…さっきは一体?揶揄われたのかな?
考えてもサッパリだから、宝井さんのことは気紛れ王子様と割り切ることにした。
うわ、ピッタリ!気紛れ王子様って表現。
我ながら的を射たその表現に満足してスッキリ。
それよりも…
鷹護さんがあんなに怒るところを初めて見た。
ううん、怒ること自体が初めて。
叱ることはあっても怒ることはなかったのに…何かあったのかな?
お屋敷に戻ってからも気になって、ケータイに登録した鷹護さんの番号を眺めること小一時間…
発信ボタンが押せないでいる私。
電話してなんて言うの?
何で怒っていたんですかって?
それは失礼すぎる。
はぁ…、溜め息しか出ない。
咄嗟に身を竦める私の耳元へ唇を寄せ
「いい声…もっと啼かせたくなる」
と熱を孕んだ吐息と共にしっとり響く宝井さんの甘い声に、私の体は益々強張る。
つつ…と宝井さんの指先が私の足の付け根を滑る。
「んあ…っ」
ゾクリと湧き上がる感覚に思わず声が出る。
膝がガクガクと笑い、宝井さんにしがみつかないと立つこともままならない。
恐い…けどそれだけじゃない何とも言えない感覚に戸惑う私は、涙目で宝井さんに訴える視線を向けた。
私の視線に宝井さんが一瞬だけ顔を歪め
「っ…それって計算?狙ってないならかなりタチ悪いんだけど」
と言って、私の体を解放してくれた。
計算?狙う?何を?私が?
宝井さんの言葉が頭の中でグルグルと回る。
そんな私の顔を覗き込んだ宝井さんが
「かなりタチが悪いな…」
と呆れた声で言うと、私の唇をペロリと舐めた。唇…舐められた?
「…っな!?」
飛び上がって驚く私を嗤い、宝井さんが片手で懐中時計を取り出し開くと時間を確認して
「お嬢様、そろそろお教室に戻りましょう」
と、何事もなかったように私を教室へと促した。
その後は本当に何もなかったかのように…寧ろ今までよりも丁寧で配慮の行き届いたものだった。
流石は第二の氷雪の君候補。
流石は藤臣さんに完璧に仕えると断言するだけのことはある。
午前中まで感じてた裏がありそうな感じもなくなって、心地良いと感じるくらいだった。
お迎えに来てくれた藤臣さんにあっさりと私をバトンタッチした宝井さん。
完璧な挨拶を済ませると恭しくお辞儀をして、廊下へと消えて行った。
…さっきは一体?揶揄われたのかな?
考えてもサッパリだから、宝井さんのことは気紛れ王子様と割り切ることにした。
うわ、ピッタリ!気紛れ王子様って表現。
我ながら的を射たその表現に満足してスッキリ。
それよりも…
鷹護さんがあんなに怒るところを初めて見た。
ううん、怒ること自体が初めて。
叱ることはあっても怒ることはなかったのに…何かあったのかな?
お屋敷に戻ってからも気になって、ケータイに登録した鷹護さんの番号を眺めること小一時間…
発信ボタンが押せないでいる私。
電話してなんて言うの?
何で怒っていたんですかって?
それは失礼すぎる。
はぁ…、溜め息しか出ない。

