適当にウィンドウショッピングをしていたら、アクセサリーショップで可愛いデザインのピアスを見つけた。
でも、ピアス開けていないし…
開けるのも怖いし…
でも私はこのデザインをとても気に入ってしまい、同じデザインのイヤリングを探したけどなかった。
諦めようと思った時
「こちらのピアスをイヤリングに直していただけますか?」
藤臣さんが店員さんに訊いてくれた。
店員さんは藤臣さんの顔を見るなり、ウットリした表情になって
「ただいま確認して参りますので、少々お待ちください」
と1オクターブ高い声で応えると走って行った。
「藤臣さんって罪な人ですねぇ…」
ちょっと呆れた口調で言ってしまった。
「わたくしがですか?淑乃様こそ罪なお方だと存じますが…毎日お教室へお迎えに上がる度に、クラスの男子生徒に睨まれるわたくしの気持ちがお解りですか?」
一応、周りの視線を感じてはいたんだ。
でも藤臣さん、それは格好良い男の人への嫉妬だと思います…
何だか説得出来る気がしなくて、私は口を噤んだ。
さっきの店員さんが走って戻って来た。
「お待たせいたしました。30分ほどお時間をいただければお直し出来ます」
息切れしながら店員さんが言う。
「では、お願いします」
私の代わりに藤臣さんがお願いしてくれた。
時間潰しにまたウィンドウショッピングをしながら、私は藤臣さんに訊いた。
「よく私があのデザインのイヤリングを探しているって分かりましたね?」
私の言葉に藤臣さんは笑いながら
「淑乃様はお考えになられていらっしゃることが、全てお顔に出ていらっしゃいますので」
と言った。
そんなに顔に出てるかなぁ?
むぅ…と考えてたら、スッと藤臣さんの指が私の眉間に触れた。
「そのように険しいお顔をなさいますと、眉間の皺が戻らなくなりますよ?」
ひんやりと冷たい指先が気持ち良くて、私は考えてたことも忘れてしまった。
「こちらのケーキはとても評判がよろしいのですよ。特に淑乃様のお好きなガトーショコラは一番人気だそうです」
フロアの隅に儲けられた喫茶店にも見える店舗へ、藤臣さんは私を連れて入った。
若い女の人ばかりが店内を占めていて、一斉に藤臣さんへ視線が集まる。
流石に居心地が悪そうに、藤臣さんが顔を顰めた。
藤臣さんって案外抜けているかも…
でも、ピアス開けていないし…
開けるのも怖いし…
でも私はこのデザインをとても気に入ってしまい、同じデザインのイヤリングを探したけどなかった。
諦めようと思った時
「こちらのピアスをイヤリングに直していただけますか?」
藤臣さんが店員さんに訊いてくれた。
店員さんは藤臣さんの顔を見るなり、ウットリした表情になって
「ただいま確認して参りますので、少々お待ちください」
と1オクターブ高い声で応えると走って行った。
「藤臣さんって罪な人ですねぇ…」
ちょっと呆れた口調で言ってしまった。
「わたくしがですか?淑乃様こそ罪なお方だと存じますが…毎日お教室へお迎えに上がる度に、クラスの男子生徒に睨まれるわたくしの気持ちがお解りですか?」
一応、周りの視線を感じてはいたんだ。
でも藤臣さん、それは格好良い男の人への嫉妬だと思います…
何だか説得出来る気がしなくて、私は口を噤んだ。
さっきの店員さんが走って戻って来た。
「お待たせいたしました。30分ほどお時間をいただければお直し出来ます」
息切れしながら店員さんが言う。
「では、お願いします」
私の代わりに藤臣さんがお願いしてくれた。
時間潰しにまたウィンドウショッピングをしながら、私は藤臣さんに訊いた。
「よく私があのデザインのイヤリングを探しているって分かりましたね?」
私の言葉に藤臣さんは笑いながら
「淑乃様はお考えになられていらっしゃることが、全てお顔に出ていらっしゃいますので」
と言った。
そんなに顔に出てるかなぁ?
むぅ…と考えてたら、スッと藤臣さんの指が私の眉間に触れた。
「そのように険しいお顔をなさいますと、眉間の皺が戻らなくなりますよ?」
ひんやりと冷たい指先が気持ち良くて、私は考えてたことも忘れてしまった。
「こちらのケーキはとても評判がよろしいのですよ。特に淑乃様のお好きなガトーショコラは一番人気だそうです」
フロアの隅に儲けられた喫茶店にも見える店舗へ、藤臣さんは私を連れて入った。
若い女の人ばかりが店内を占めていて、一斉に藤臣さんへ視線が集まる。
流石に居心地が悪そうに、藤臣さんが顔を顰めた。
藤臣さんって案外抜けているかも…

