期末試験を来週に控えた週末、

「明日は土曜日で休みだし今日は家で勉強会しない?」

登喜子の提案に、

「いいじゃん。必勝ノートもあることだしね?」

真姫が私のリュックを叩いた。

「そうね、あっちゃんだけ会長の試験対策なんてズルイわよね?」

衣里が有無を言わせないための圧力を掛ける。

「分かったけど…今から?」

だとしたら今日は透弥さんに会えないってこと?

土日は学校休みで会えないのに…

学年違うから元々放課後しか一緒に居られないんだから。

「ブツブツ言わないの」

衣里に頭を軽く撫でられ、

「どっちにしてもお泊まり用具を用意しなきゃだから集合は18時頃かな?」

真姫が腕組しながら聞く、

「早過ぎ?夕食どうしよう?」

何も答えない私に代わり、

「なら駅前のファミレスに19時半ならどう?」

三人が私の顔を見つめて、気付く

そっか私に合わせてくれてるんだ

透弥さんに会って来いってこと。

「んと…大体いつも18時頃に学校出るから、家帰って支度して…」

あれ?
間に合わない?

家まで1時間ぐらいかな?
朝はもうちょっと早いけど一緒だと何かゆったりなんだよね。
私的には短いっていうか、もっと一緒に居たいけど。

15分で支度しても…

「家からそこまで15分じゃ着かないかも…」

「晶夕食抜き。登喜子ん家直行」

真姫が冷たく言い放つ。