先生は顔をしかめてあたしを睨む。
あたしが制服なんてものを着てるから、教師の気持ちになったのだろうか。
あれだけ体を重ねておいて
冗談はやめてほしい。
「なぜ笑う」
「あはは、ごめん。学校なんてどうでもいいよ。
あたしはこの世界のすべてが嫌いなんだから」
だってあたしが世界のすべてに嫌われてるんだから、しょうがない。
「シキ。俺はふざけてるんじゃないんだ。なんでおまえは俺に嘘をついた?
浅倉のことだって、はじめから知っていたんだろ」
なぜって、ためらいもなく聞く先生。
これであたしが正直に答えたら、どうするつもりなんだろう。
答える気なんてないけれど。
そしてあたしは、嘘をこりずに重ねるんだ。
「質問ばっかりだね」


