きみとベッドで【完結】




考えれば考えるほど、深みにはまって。


結局身動きがとれなくなり、思考すら停まってしまい、


俺はいつもあきらめる。



最後には憎らしく思えてきて、


けれど憎みたくはなくて……




結局は、まだ好きなのだ。




我ながらバカだ。


まったくバカだ。



自分を笑いそうになって、


強引に表情筋を引き締めて顔を上げる。



仕事だ仕事。


今日から新しい1年が始まる。


教師にとって1年の始まりは正月じゃない。


1年の始まりは4月、桜が咲く頃だ。




「もうすぐ時間だぞー」



腕の時計を見て、生徒たちをせかし、俺も校舎に戻った。