2015年春、あたし
鈴木未央は明日結婚する。







「しっかしなぁー。
未央があの健司と結婚するとは
思ってなかった!!
しかも、あたしより先に!!」

そう大声を出すのは
親友の中平真紀だった。

「な、なによ!!
別にいいじゃない。
ああ見えて
いいとこあるんだから・・・!!」
「ふーん・・・。」

目がニヤケてる・・・。

「その目やめてよ。」
「だってぇ、
ラブラブだなー、
と思ってぇ。」
「な、そんなことないよ!
真紀こそ彼氏とラブラブじゃん。」
「え。
べっつにィ~。
あんなやつなんて
もう知らない。」
「なに、また喧嘩したの?!」
「ま、そんなとこ。
で!明日結婚だってんのに
こんなとこで話してていいの?」

明らかに話そらしてる・・・。


「うん。
いいよ。
今はこうして話してたいの!!
ていうか、話変えないで!
何があったの?」

そうして真紀から
無理矢理話をきき
私はタクシーでマンションに帰った。

誰もいない部屋に
電気をつけ、
ソファーに座る。



今日でこうやって1人で過ごすのも
最後なのかなぁ・・・。
そう考えると
嬉しいような、悲しいような・・・。

ん・・・、あれ?
あれって高校ん時の
制服じゃん。
なっつかしいなぁー。