誰…?


「緒方 渚様ですね?」


「………」


男は2人いて、その内の1人が言った。


「緒方 渚様ですね?」


「……はい」


「…お車にお乗りください。」


「新手の誘拐法ですか?」


「違います。」


「何なんですか? ちゃんと説明してくれないと乗りませんけど。」


「…純也様がお呼びです。」


「………!!!…純也が…?」

櫻庭 純也(サクラバ ジュンヤ)。私より3つ年上の男。
純也はジュエルのキングを務めている。



「内容はちゃんと説明致しました。お乗りください。」


「………」



仕方なく私は車に乗る。

たぶんこの人たちは純也の家の人だから。












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~櫻庭邸~



「…相変わらずデカイ家。」



私は純也の家の前で降ろされた。
ここからどうしろって言うのよ…ι

純也の家は芸能界とかでは有名な『櫻庭芸能事務所』を開いている。