「何で病院に行かなかったんだ!?」

木村は私の肩を掴んだ。

「…うるせぇな」

「魅南ちゃん?」

「思い出したくねぇ…行きたくなかったから行かなかった。ただそれだけだ」

私は木村の手を払った。

「笹川…」

「もういいだろ?」

私はレイラを屋上の雨が当たらない所に置いた。

「じゃあな」

私は屋上を出た。

「笹川!」