服を着終えた頃、更衣室の外から女性の声がした。
「希沙様、失礼します。」
更衣室はかなり広く、服を着るだけには勿体ないほどだ。
そして、大きなドレッサーらしきものも置いてある。
ここで化粧とか、するのかな??
私には関係ない話だけど。
「どうかなさったんですか??」
私は首を傾げた。
すると、クスッと少し笑って、
「メイクです。あと、髪もいじりましょう。」
あぁ。なるほど。
確かにこの髪じゃ女男…。
「すいません…。お願いします!」
「じゃあそこに座って下さい。」
それからはメイクをしたり、髪にウィッグをつけたりした。
30程経過したとき、あまりに遅くてしびれをきかせたのか、
柊兄弟がドカドカとノックもなしに入ってきた。
狭「綾女さん、まだ??」
「狭チャン、ちょっとまってよ!あと少しなの!」
狭「狭チャン言うな!」

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