逆ハーレム☆意地悪王子と訳あり姫



「季智クン!ありがとう!」


女の子は満面の笑みを見せた。
そのこたちの目は恋してる目で…。
柊兄弟が皆に好かれていることがよくわかる。


「いいな…。」


どうしてもそう、思ってしまう。
今、どんな姿をしてもやっぱり俺は…私は女の子。

恋人に憧れる…。

いけないことだとわかってる。
不景気で家計も楽じゃない。
そんな中で転勤で引っ越しやらなんやらでかなり大変…。

学費が半額と言うのは、親にとってはものすごく魅力的。

そんな願いをいっちゃいけないんだ…。


雲「キサチャン…。」


雲雀クンが心配そうにするが、女の子たちは気づかずに話を続けていた。


「それでですね!柊様たちにうちの別荘に来ていただきたく…。」


このこはお嬢様。
たまにいるらしい。
かっこいいし、お金持ちの柊兄弟を狙って(婚約者にしようと)
わざわざこの学校に通うお嬢様が。


別荘か…。いいな…。

ま、俺は東京に行きたいし無理だけど。