そんなことを考えていると、パサッと何かが落ちる音がした。
「アレ……これ、タオルケットだ……」
誰かが、かけてくれたんだ……。
誰だろう。
それをみて、心が温かくなった。
あとで、皆にきいてみよう。
どうしよう。授業は全部終わってるし、今日はとりあえず帰ろうかな…。
起きてすぐに、髪を少し整えて、空き教室を出た。
「あ、季智クン!!」
ちょっとして、たまたま歩いていたクラスの女子達に話し掛けられた。
「今、帰りなの??」
「うん」
「ねぇ、季智クンって苺華さんと付き合ってるの…??」
え、苺華チャン?!
ないない。ワタシハレズジャアリマセーン!!
あ、でも私の正体を知らない人から見るとそう見えちゃうのかな……??
「違うよ。仲のいい友達。
俺、彼女とかいないしっ」
私の言葉に「なぁんだ」と女子達は帰した。
「季智クン、苺華チャンと仲いいから付き合ってるのかと思った!!」
「俺達は友達。それ以上にはならないよ」

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