逆ハーレム☆意地悪王子と訳あり姫

二人になった空間は居心地が最高に悪かった。
私を嫌ってると分かってる人を目の前に、気分のいい人がいるはずもないが。


「苺華…ホントにキョー君が大好きで…
そばにいる季智君が…羨ましくて…妬ましくて…
キョー君が季智君を見てるときの目が、他の子と見る目が違ったから…それで…」


「………悪いけど…それを聞いたくらいで俺は苺華ﾁｬﾝを許すことは出来ないよ。
苺華ﾁｬﾝが狭哉をどんなに好きだとしても、やっていいことと、悪いことがある。
それはわかるよね??」


苺華ﾁｬﾝはコクッと頭を前に下ろす。

これを“乙女心がさせたんだからしょうがない”なんて、簡単に許せるほど、俺は広い心を持ってはいない。


「苺華ﾁｬﾝが狭哉を好きだろうと、なかろうと俺には関係ないよ。
だけど、苺華ﾁｬﾝがしたことは許せることじゃない。
あのまま、誰も気づいてくれなかったら俺は…どうなってたか…」