まだ、こうやって後悔して、謝れるだけマシな方だったのかもしれない。
俺は苺華の頭に手を乗せて
「大丈夫。ちゃんと謝れば季智なら許してくれる。
俺からも頼んでやるから。」
希沙は確かに普段は冷たいが、ちゃんと謝れば許してくれるだろう。
「うんっ…ユー君、ありがとう…」
「はいはい」
―――希沙side
寒い…もうかれこれ2時間くらいここにいる。絶対にばれちゃいけない。
もし、ばれたら…もうここにはいられなくなる…
そんなの、絶対…嫌だ!
やっと…友達と本気で思うようになったのに…
体が怠くて、異常に体が震えた。咳も出てきた。
もう…このまま寝てしまおうか。
もしかしたら、起きたら暖かい部屋にいるかもしれないな…
そのまま希沙は目をとじた。
それからすぐ、屋上の扉が開く音がした。うっすら意識を取り戻したが、体が全く動かない…
どうしよう…隠さなくちゃ…隠さ…なく…ちゃ
「希沙!希沙!」
誰かが…私の名前を呼んでる…
季智じゃなくて希沙を…
誰………??

![[短]ハロウィンの夜に](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)
