もし、私が女と知ってるなら“キョー君に近づかないで!”とかだろうけど…
「ホントに…キョー君って彼女いない!?」
「え…うん。聞いたことないけど…。」
そんなことか、と内心ホッとした。
しかし、それもつかの間…
「じゃあ…好きな人は…??」
「うーん…。それも聞いたことないな…。」
「なら…季智君は好きな人いないの??」
「俺…??
俺は……………………いないよ」
なんで、なんで一瞬アイツの顔が浮かんだ…馬鹿だな…私って頭が狂ったみたい。
「………………ねぇ季智君」
ゆっくり近づいて来る苺華チャン。そして、私の胸元を掴んで…
一気に服を引き裂いた。
「!!!!!」
予想外の行動に俺は唖然としていた。
「やっぱり…このベスト…季智君、女の子だったんだ。」
「!!!!離せっ!」
ヤバイ…ばれた…!
私はパニクっていた。
「………このこと、キョー君は知ってるの…?」
「…………あぁ…。柊兄弟と理事長はしってる。
苺華チャン、頼む…。このことは他の皆には黙っててくれ…。」

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