重い足を前へ前へと進ませ、二人の隣の席に座った。


『よろしく。季智☆』


「よろしく…。」


さっきも言ったばっかじゃんか…。


「じゃあ授業始めるぞ―――」



授業はそのまま続いた。

でも隣からの視線が痛くて中々集中できなかった。


「んじゃ今日はここまで。」


「規律。礼。」


んー終わった!

そう思ったと同時にクラスの女子に囲まれた。


「ねぇ!季智って彼女いるの!?」


いやいや…いたらレズじゃないですか…


「いないよ。」


女『キャァ――!!いないって!』


騒ぎ出した女子。

反応に困る!


双『季智☆』


――ギュゥ


私は双子に左右から抱き締められた。

なんなんだこいつら!


「何やってんだよ!」


狭「だってお前は俺らのお気に入りだし。」


倖「俺たちから離れんなよ?」


だから…はたからみたらそれ、ホモだから。
分かんないかなぁ~…それが。


「えっ!凄い!」

(ってことは男子はあまり近づけないか)


えっ………

凄い?男子は近づけない?


「それ、どういう意味?」


双『あれ?説明してなかった?』


してません。