逆ハーレム☆意地悪王子と訳あり姫




結局…中学2年になるまで関わりがなくて、いつの間にか私の恋心は、恋と気づく前に消えてしまったんだと思う。


「今は…どうなんだろう…。」


わからない。祐輔は嫌いじゃないけど…。
でも、キスされそうになったとき、嫌だと思った。

それってやっぱり…違う気がする。

考えているうちにコンコンッと、戸が叩かれた。


「希沙様。お食事のご用意が整いました。」


それは、矢沢さんからだった。


「あ、はい。ありがとうございます!」


私はベッドから立ち上がり、ケータイを片手に食卓へ。

しかし、部屋を出ると、待ち伏せしていたかのように透センパイが壁にもたれ掛かっていた。


「迎えに来た。行くぞ。」


「え…あ、はい!」


センパイは私の手を引いて、さっさと歩き始めた。
私は引かれるがままについていく。


「明日は、お前の友達も交えてどっかパァっと遊ぼうな。こっちにいられる時間も限られてるし。」


「はい。じゃあ羅奈たちには私から連絡しときますね。」