逆ハーレム☆意地悪王子と訳あり姫




あ…透センパイメガネかけてる…ちょっとカッコイイ…。
って違う!確かにイケメンだけど中身があれじゃあ…。


遠くからでも本のタイトルは分かる。
【経済の発展-国際貿易-】

…公民の教科書かっ!って思う。
…でも、表紙は堅苦しく傾いて見える中の文字はかなり小さい。

難しい本だということは私にもわかった。

こんなとき、自分の目のよさにちょっと感謝する。



………そういえば…私、こいつらにキス…されたんだ。

とはいっても狭哉以外は首筋や頬でそこまで気にする程じゃない。

でも…狭哉は…

顔がカァァァっと赤くなる。
それと同時に、怒りも込み上げてくる。

ムカつく…私のファーストキスを…こんなやつに…
あんな軽く…人前で!


雲「んあ…。あ~希沙チャンおはよぉ~。」


「おはよ。そして早くどいて。」


雲「ふあ~い…。」


ノソノソと退いた雲雀くんはまだ眠そうに目を擦っている。

さて、残るは後二名。
二人とも私を抱き枕のようにして寝てる。