――――
「―――ねぇ希沙チャン、将来僕のお嫁さんになって??」
子供の頃、祐輔と砂場で遊んだ時の記憶。
「およめさん??」
「うん!僕や希沙チャンのパパやママみたいにケッコンしてふーふになることだよ!」
「わぁ!なる!希沙、将来祐輔クンのおよめさんになる!
やくそくだよ!
ゆーびきりげーまん―――――」
このころの私達は幼くて、結婚の意味も深く知らなかったし、男と女という意識がまだ薄かった。
「……ん…。」
夢から覚めると嗅いだことのある香りに包まれている。
何だろう…落ち着く…
でも…でも…
「重っ…」
目を開いて回りを見ると、私は心臓が飛び出るかと思った。
左右に上半身裸の双子、何故か上には雲雀クンが寝ていた。
そして、透センパイは椅子で座りながら本を読んでいる…と思いきや、途中で寝ちゃったみたい。
本開いたまま寝てる…。

![[短]ハロウィンの夜に](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.781/img/book/genre1.png)
