『うわ~ん!!!
ママ~!!涼ちゃん助けてよー!!
お願いだから涼ちゃん助けてよー!!!』
チョッ君が泣いて叫んだ。
まだ、5歳のチョッ君でも、タダごとじゃないと感じたんだろうね。
私は、チョッ君の声と言葉にもあおられて益々、焦る。
そうするうちに、どんどんと涼也の色が白くなり唇が紫へと変わっていく。
医療ドラマが大好きな私は、
『チアノーゼだ』
これはヤバい!!
かなりヤバい!!!
冷や汗が出る。
涙が後から後から溢れ出る。
声もさっきよりも大きな声で涼也と喚き叫ぶ。
涼也が目を閉じて3分くらいして、私は
はっ!!!
救急車!!!
って、救急車の存在を思い出した。
ドラマでよく、救急車を呼ぶ時に、何番だっけ?…って言うセリフがあるが、まさに私はそうだった。
私を落ち着かせてくれる、ぺんちゃんは居ない。
横でチョッ君は泣き叫ぶ。
やっと、思い出した、119番。
この間、10秒くらいな時間の流れだったと思うけど私には長かった。

