今よりもっと強くなれ!!~我が子が障害を持って生まれたら…~

私達は、女医さんの小さな声に集中して聞いた。

『涼也君の成長過程をずっと見て行きます。そこで何か見つかればすぐ対処できるので。月1回ペースで来て下さい。』


全ての話が終わった。

最後の涼也の成長過程をずっと見るって、何でだろう?
やっぱり大学病院で入院していたから、ある程度は成長するのを見届ける責任があるのかなぁ…だとすれば大学病院って凄いなぁ…なんて初めての大学病院に私は素晴らしいなんて思ってた。


今まで何も話さなかった看護師さんが優しく『何か質問はありますか?』


質問っつったって、頭は異常ない!って事だけ理解できた私達は質問する質問さえ分からないと照れて答えた。
先生達、3人はその答えを聞いて笑った。

少し、この場が和らいだよ。


『では、どうぞ退院なさって下さい。』

看護師さんの言葉に
私達は、

終わった~!!

の、気持ちでいっぱいだった。

一礼して
『入院中はお世話になりました。これからもまた宜しくお願いします』

――と、挨拶を済まし涼也のベッドへと軽い足取りで行った。

可愛い目を開けて静かにベッドの上で待っていた涼也。


今まで、いつ来ても
ほとんど目をつむっていたのに今は開いてる!!

帰るのが分かるのかなぁ…涼ちゃん。