『息が苦しい・・よぉ・・・・』
―――と、絞り出した声でチョッ君は言った。
チョッ君は小さな肩を上下に早く揺らして息が小刻みに早くて泣くのも苦しい状態になったのを私は見て、すぐに多呼吸症候群だと思った。
すぐに、チョッ君の口元に私の両手でマスクの形を作って、大きな声でチョッ君に伝えた。
『チョッ君!大きく息をして!!!そしたら治るから!』
今度はチョッ君、すぐに私の声が届いて私の両手の中で大きく息をした。
『そうそう、上手よ。はい、もう一回ね』
『スーーハァースーーハァー・・・』
5回くらい大きく息をしたチョッ君は我に返ったみたいに、いつものチョッ君に戻った。
私は安心して、チョッ君に問い掛けた。
『どうしたん?…何か恐い夢を見たん?』
チョッ君は、何でか分からないけど心がモヤモヤしたんだよ・・・って、言った。
取り合えずその日は、このまま皆で寝床に入りチョッ君を抱き締めて寝た。
寝る前に、ぺんちゃんが、
『お前、医療ドラマが好きなだけあるね。
びっくりしたわ』
―――と、笑いながら私に言った。

