『当たり前だよ!!
皆、チョッ君ママが好きなの~。
いつもさぁ、ニコニコ笑ってさぁ人の悪口なんて結局、一回も言わなかったじゃん。
それにいつも涼ちゃんを連れてさぁ、その姿に、私達はチョッ君ママを好きになったの~!! じゃなきゃ、卒園式後の引っ越しなのに卒園したら知らん振りするよ~』


ママ友達は、そう言って大声で笑って話を締めた。



私は、色々と実は葛藤続きだったのに、でも自分なりに頑張って良かった・・・って、もしかしたら初めて思った瞬間だったかもしれない。


そして私は、

『も~、そんな良いように言ってから~。
調子に乗るよ~?』


―――なんて冗談を言いながら、私はお別れ会の件を有り難く有り難く受けた。



そして同じ日、チョッ君をすぐに家に連れて帰り制服から普段着へと着替えさせた。


今日はこれから、チョッ君だけ幼稚園の友達の家に遊びに行く日。


いつもは私とチョッ君と涼也の3人で行くんだけど今日行くママ友達が引っ越しの準備位ゆっくりしてね……と、言ってくれて今日はチョッ君だけ。
私の幼稚園のママ友達の中で1番、仲の良いママ友達。


あの2年前の入園式にチョッ君と初めて友達になった、あの男の子親子。


懐かしいなぁ~…って思いながらチョッ君を自転車の後ろに乗せて友達の所まで行く。