それは、二の君が、淡い恋を初めてこの義姉とも呼べる姫君に打ち明けた時でございました。

叶うべくもないと、幼きころから知り得ておりましたものを、このように、申し上げる日が来ることは望みのほかのことにございますれば、肌の火照るのを、つないだ指先が、伝えるばかりにございます。