そうして、二の君の、少しばかり、浮いた心持ちでいらっしゃるのを、この女房は、 「あら……」 と、小さくお笑いいたしまして、 「二の君様は、浮き雲のようですわね」 と、このように、ややも厳しく申し上げるのでした。