「…こんにちはっ」

先生の一言で始まる授業。

たまに授業の前から席に座って先生と世間話をしたりする。


ほとんどは友達と恋バナとか、愚痴とかばかり。


でも最近はみんな自分のお気に入りの先生がいるのか、早めに席に着いたりなかなか真面目な様子。


「凛〜!今日の授業橋井先生じゃんっ」


小さな声で嬉しそうに言ってきたのは私より先に塾に入った、佐藤綾香。


綾香は元々お気に入りの先生がいたんだけど、その先生が転勤でいなくなってちゃって……

それからしばらくするとまた新しい恋を見つけた。



綾香には私が橋井先生のことが好きだってことを伝えてある。


だから私は余計恥ずかしくて顔が真っ赤になる。


「ちょっと早いけど授業始めます」

座ってた私に先生が話しかける。

先生だから授業のときはやっぱり敬語。それは仕方ないってわかってるけど……21歳の先生と15歳の私の溝を少しでも埋めたくて。



だから敬語じゃないときはとってもテンションが上がるんだよ〜!!