わざとぶつかって倒れた私。 「……大丈夫?」 そんな私に手を差し伸べてくれた彼。 きゃん! 優しいっ!! 「あ、ありがとうございます!」 彼の手を取って、笑顔……いや、ちょっとにやけてるであろう私。 「よかった。それじゃあ」 そして去っていく彼。 ん……? 去っていく……って、ちょっと待ってーーー!!? っていうか、どうしよう! ここで別れたらダメ! 頑張れ、私!! 「あの!待って!」 そして彼を追いかけて洋服を掴んだ時、 --ビリッ 洋服が破れたような音がした。