入院患者さんのように見えるお年寄りが、看護婦さんに付き添われてひなたぼっこしている姿がちらほら見える。 その光景を視界の端に入れながら、私の瞳は目的の人物を探した。 「……いた。」 後ろ姿だけど、すぐにわかった。あれは間違いなく、聡だ。 白衣を羽織り、少しうさん臭く縁なしの眼鏡をかけた横顔が見える。 その距離、20メートル。 聡はあたしに気付く様子はなかった。 …あたしの視線は、聡からずれ、彼に寄り添うように立つ、スラッとした女性に移った。